森下和洋家具



デューダ掲載記事

転職情報誌のデューダにこのホームページの紹介記事が掲載されました。
学生援護会さんのご厚意により、その記事を掲載させていただきます。

(株)学生援護会 編集発行「デューダ」No.20 1997 (平成9年5月29日発行)より


老舗家具店に何が起こったか?

家具のことを何も知らない長男が仕掛けたホームページが、新顧客を開拓し始めた・・・

 インターネットに足踏みする企業は、効果がピンときていない。実際、無名の自分のページを他人が見るとは思えない。大阪、家具の町立花通りで大正から営業する「森下和洋家具」の森下貞男社長もそう思っていた。「いや、こんな小さい家具屋がやっても半年に2人ぐらい見てくれるのかな、と」
 システムエンジニアである長男が作ったページを「まあ、これまで家業に興味のなかったこの子が一生懸命遊んでいるんだからいいか」と思っていたのが昨年11月。この小さな家具店はそれ以来、毎日何通も舞い込む電子メールの対応に追われることとなる。
 「家具探しのお手伝い」と題したページで、こんな家具を探してほしいというメールが次々に飛び込み、そのたびにさまざまなメーカーや問屋のカタログをめくり家具探しを続けた。探すのは大変だが、逆に言えば店舗スペースが無限になったようなもの。
 「150センチの中華用丸テーブルとか、具体的に書いてくる人には売れることが多いですね。でも普通家庭用のダイニングの丸テーブルは直径120センチまで。店舗用のカタログから探して返事を出しました」
 毎月4000ページぐらいが見られているが、ニーズも多様。これまでの来店客とは全く違っていた。
 「配達に行くと、家具は自分で設置するというし、お金も1円までちゃんと用意して待っていてくれる。お店では、端数はまけてくれと言うのが常識でしたけどね。まあ、向こうもどきどきしてるんでしょうけど」
 インターネット世代は、これから子供の入進学を迎えるため、家具店の優良顧客に育つ可能性がある。「今いい家具を安く売る方が得や思ってやってます」。
 ページを作った長男氏は「みや竹」のページなども「すごいすごい」と見て研究し、他にはない、家具探しのお手伝いというサービスページを作りあげた。その独自性がインテリアにこだわる新世代のニーズにフィットし成功したわけだが、父の目からは「タンスのことなんか何も知らない子が」と今だに不思議だそうだ。
 「新しいお客さんの好みを知らなければ。まだまだ勉強です」。家具のベテランの意地が動き出したようだ。



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